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三叉神経痛;もう一回γナイフ or 手術

  • 執筆者の写真: 木村 俊運 @ 日本赤十字社医療センター
    木村 俊運 @ 日本赤十字社医療センター
  • 2018年12月12日
  • 読了時間: 3分

更新日:2019年3月28日

三叉神経痛に対しては開頭手術(微小血管減圧術)が副作用や後遺症が少なく、最もよいと考えているが、「手術はどうしても怖い」という方がいらっしゃるのは仕方ないし、そういう場合に選択肢があるに越したことはない。


テグレトールも100~200mgで痛みが十分コントロールできるのであれば、長期的には骨粗鬆症のリスクが上がったり、他の薬剤の効きが悪くなるなどの副作用があっても許容できるだろう。


神経ブロックも、効果が永続しないという欠点があるが、三叉神経自体をそれほど傷める訳ではないし、ブロック後のしびれ・感覚低下が許容範囲ならよい選択肢だと思う。


しかし、ガンマナイフに関しては、最後の手段だと思っている。


つまり、三叉神経に直接傷を付けて、顔面の感覚を脳に伝えないようにするという治療であり、全身麻酔が欠けられないご高齢の方とか、心臓や肺が悪い方のための選択肢だと思っている。


ただ、ガンマナイフも再発・無効なことがあって、その場合「もう一回ガンマナイフ」が良いか、それとも聞かなかったら開頭手術の方が良いか、を調べた論文。


J Neurosurg. 2018 Oct 1:1-10. doi: 10.3171/2018.5.JNS18583. [Epub ahead of print]


過去のガンマナイフ後のガンマナイフ、開頭手術の成績を過去の文献から調べ、また、著者ら自身の施設での結果とともに報告している。


論文中でも述べられているが、ガンマナイフ後半分近くの患者さんで再治療が必要になることを考えると、(神経ブロックについては述べられていないものの)このような報告は重要だと思う。


結果としては、条件を満たす論文が22本あり、この結果を解析している。


内服薬などで痛みがコントロールできる状態(adequate pain relief, APR) になったのは、どちらの群でも80%強(ガンマナイフ83% vs 手術 88%)だったが、完全に痛みが取れたのはそれぞれ46%と72%だった。


また彼らの施設のでの成績(42人、もう一回ガンマナイフ15人、手術27人)ではAPRがそれぞれ80%、81%。完全に痛みが取れたのは47%と44% だった。


全身麻酔が可能であれば、もう一回ガンマナイフ、という選択肢はないように思われるが、年齢、その他の理由で麻酔がかけられないのであれば、仕方ないと考えられる。


ただし文中でも指摘されているが、そのような全身麻酔リスクが無くても、例えば若い健康な方でもガンマナイフされていたりするので、これに関しては疑問に思う。

つまり、きちんと手術ができる施設に紹介なり、セカンドオピニオンを奨めたのだろうか


三叉神経痛に対して手術が最初の治療であれば、90%以上の方で治癒(内服不要)が得られるが、ガンマナイフで三叉神経に傷が付いてしまっていると、上記のように72%に下がる。


手術も残念ながら100%ではないのだが、ガンマナイフしか手持ちのオプションがないからガンマナイフを行うというのは間違っているのではないか?


(文中意見に係る部分はすべて筆者の個人的見解である。)


*再発三叉神経痛についてはこちら

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